2003の理念

1.開放されたソフトを目指す

a)システムとしての生い立ち
 診療支援システム2003は、医療情報システムや病院情報システムの利点・欠点を知り尽くした作者により構築されたソフトです。このソフトの中には、1985年から20年以上も医療情報システム・統計解析システムを作成してきた作者のノウハウが詰め込まれています。医療用のシステムは、一般的に実際の医療に使えるソフト(実用ソフト)でなければ、そのソフトの価値が失われてしまいます。押し付けられた型に嵌ったソフトでは、たとえ高額なソフトでも実用とはなりません。そのような苦い体験を20年前より大学病院情報システムの連絡会議や研究会を通して充分に学び、その体験を考慮して診療支援システム2003は生まれ育てられてきました。たとえ、公的支援を受け学会では大きな反響を受けたシステムでも、実際にはそれほどの効果が上がらなかったソフトが数多くあります。
 診療支援システム2003は、作者が診療上必要であったために、診療を支援させる目的で作成したシステムです。従いまして、最初に「こうあるべきだ」との型に嵌った構成はなく、経験により必要に応じて成育されてきたソフトです。人員を増員する変わりに、コンピュータシステムに負担を求めてきた結果、生まれ育てられてきたソフトが、診療支援システム2003シリーズなのです。

b)システムとしての互換性・開放
 診療支援システム2003に使用されているデータベース言語は、世界で最も汎用されていますMicrosoft社のMicrosoft Access と ほとんどの大学・高校でも授業時間に習得するVisual Basicです。従いまして、診療支援システム2003は、医療システムの中では最も互換性の高いデータベースの一つとなります。又、エクセルとは自由にデータの使用が可能であるため、国内ばかりでなく国外のAccessシステム・エクセルデータとの互換性も保たれています。
 海外の医療機関との互換性を考えた場合、Microsoft Accessやエクセルの世界市場の占有率がほぼ100%に近いと考えられ、海外の医療機関のシステムともデータ送受信の互換性が充分に保たれていると推定されます。診療支援システム2003は、データ互換性を考慮するならば、国際的に最も開放されたデータベースシステムと考えられます。

c)医療従事者全てへの開放
 診療支援システム2003はMicrosoft Accessにて開発されているために、診療支援システム2003の参考図書は国内のどの地域の書店にも数多くあり、最も資料の多い医療システムの一つと考えられます。他社のソフトのほとんどは、型に嵌った与えられたシステムの色彩が強く、自由に変更・育成できる診療支援システム2003とは異なる考え方で提供されています。Microsoft Accessの使用はエクセルやワードと同じようにわかり易く、医療従事者のみでなく主婦層にも使用されている状況があります。従いまして、診療支援システム2003の育成には、ほとんど全ての医療従事者が携わることが可能と考えられます。

2..ソフト寿命の永続性
 診療支援システム2003は、Microsoft Access 及び Visual Basicテクノロジーにて構築されていますので、ソフトの寿命は半永久的に継続されます。新しい情報は、Microsoft 社から常に提供されています。

3.ソフトの新規性
 お客様にてデータベース言語を使用して次々に新しいシステムが追加構築できますので、常に新規性のあるシステムがご使用できます。従いまして、各医療機関に合ったシステムに育成することが可能となり、常に最も新しいシステムの使用を可能に致します。